2006年07月28日
天然素材と非天然素材
建材には大きく分けて「天然素材」と「非天然素材」の2種類に分けることができます。
床材で例えると、無垢材(むくざい)は「天然素材」ですが、合板フロアは「非天然素材」といえます。
壁材に例えると、珪藻土(けいそうど)は「天然素材」ですが、ビニールクロスは「非天然素材」です。
一般に天然素材は体に優しく、健康に負担をかけない物になっています。
もちろん廃棄するときも自然環境に与える影響が少ないのも特徴です。
廃棄の前に再使用や再利用ができるものも多いのも長所といえます。
それに比べて、非天然素材の中には、健康に負担をかけてしまう物まであります。
加えて廃棄するときに、自然を汚染するとか、環境に負荷をかける問題を持っている建材もあります。
たとえばビニールクロスなどは、主たる成分が「塩化ビニル」になっており、「非天然素材」の最たるものです。
塩化ビニルは、スウェーデンでは人体や環境に与える悪影響を理由に、製造自体が禁止になっていますが、日本ではいまだに現役で使用されています。
天然素材の特徴として、一般的に補修が可能であることがあげられます。
傷がついても、削ったり磨いたり、または詰め物を施して補修できる素材が多いのです。
比べて非天然素材は補修ができないものがほとんどです。ビニールクロスは傷ついたら周辺をパッチ上に切り抜いて張り替えなければなりませんし、合板フロアの傷は樹脂を詰め込んでタッチアップで仕上げをしますが、目立たないようにごまかすといっても良い補修方法になります。
天然素材は傷そのものが「味」になるとも言えますが、非天然素材は「傷は傷」にしかなりません。そのままにしておくとかっこ悪いのです。
日本では消費者から非常に高いレベルの製品の完成度を求められます。
建築業者は「狂いの少ない物」「完成度の高い物」を提供することが、クレームが少なくなるという理由から、非天然素材の建材を多用してきました。
そのような理由からも、シックハウスや、寿命の短い建材の使用による、メンテナンスにお金がかかる住宅を作ってきたとも言えます。
天然系の建材は平均的に価格も高いため、業者から見て「売りづらい」とも言えます。
また、素材の性質から「狂い」「割れ」なども起こしやすい材料もあるため、ユーザーの素材に対する知識も必要になります。業者が「この素材はこのような特徴を持っているので、狂いが生じてもクレームになりませんよ」と説明し、同意をもらっていても、後から「これは取り替えてください」なんて話も実際にあります。
そのような事情もあることから、業者自体が天然系の素材を扱うのを嫌がっていった経緯があります。
スウェーデンに行ったことがありますが、ホームセンターで売っている建材は、仕上げ材でも小さな傷がついているものが普通に売られていました。
施工するときに補修もしてしまう文化を持っているので問題ないようです。
日本ではそのような建材が納品されているのをお客様が見ただけで、「何千万もかけて建てているのだから、こんな建材は使わないで欲しい」と言われてしまうことがあります。
そんな建材は返品したり、倉庫に眠ってしまったりしますので、結局仕入れのコストが高くなります。
結果として建築業者から敬遠されてしまう建材となっていったのです。
シックハウスの問題とも関連しますが、このような背景もありますので、建築業者や行政が悪いと言い切れない部分があります。
消費者がそのような品質を、住宅の工事において求めてきた面もあるからです。
天然素材には長所と短所があります。
長所は体に優しい、再使用や再利用ができる。
短所は狂いやすい、傷つきやすいこと。
非天然素材の長所は狂いづらい、傷つきづらい。
短所は体に優しくないものあり、再使用や再利用がしづらいこと。
まったく正反対なのですね、この両者は。
床材ひとつを上げても完璧な建材はありません。
素材の長所と短所を理解して、上手に仕様の組み合わせを考えていきましょう。
木材は天然素材の代表です。詳しいサイトがありましたのでご興味のある人は覗いてみてください。
http://www.e-house.co.jp/woodland/index.html
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- at 12:28
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