2006年10月06日

暖かさのヒミツ

寒い季節でも暖かい家。

誰でもそんな家に住みたいですよね。

そんなあなたに質問します。

高断熱、高気密の住宅でも「暖かいとは限らない」事を知っていますか?

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書き間違いではありませんよ。
高気密高断熱の住宅でも暖かくない住宅もあります。
断熱材もたくさん入っていて、気密試験を行って高性能を確認しても、暖かく感じない家があるのです。


この「感じない」のがミソです。順を追って解き明かしますね。


まず人間が暖かさをどのようにして、感じるのかを知っておきましょう。


人間の皮膚にはセンサーがあります。
外界からの刺激に反応する神経があるんですね。


暖かさを感じる「温点」が1平方センチあたり3箇所。
冷たさを感じる「冷点」が1平方センチあたり9箇所。
痛さを感じる「痛点」が1平方当たり15箇所。


冷たさ3倍、痛さ5倍と覚えましょう。


はい、みなさん一緒に、「つめたさ3ばい、いたさ・・・」


いや、ご唱和は結構です。
調子に乗ってしまいました。
実はこの内容、100数年前の雑誌のコラムでの受け売りで本当かどうか知りませんでした。


で、サイトで見つけたのはこんな内容。
冷たさ8倍、痛さ70倍だという内容でした。
どちらが正しいかは別として、人間冷たさに対して、感じやすいことだけはわかりましたね。


そんな具合で人間というのは居心地の良さよりも、居心地の悪さに反応しやすくなっています。


人間社会のコミュニケーションにおいても同様ですね。
温かい言葉にはたいした感謝しないくせに、悪口や批判的な言葉にはすぐに反応します。


アレと一緒ですね。
いえいえ、あなたのことではありませんよ。


私のことですから。
反省、反省・・・人間的な成長も大切ですよね。


さて、本題。
体が温かさを感じづらくできていることはわかりました。
暖かさを感じる空間にするために、科学的なアプローチを考えて見ます。


体感温度の大家(たいか)がお2人います。
こちらのお2人です。
ミスナール氏とリンケ氏のお2人です。


彼らは体感温度という分野を開拓したお2人です。
彼らの理論を取り入れて暖かさを科学すると、室温だけでは暖かさを約束できないのがわかります。


室温と併せて、「湿度」と「風速(風の動き)」により体感温度が変わるため、温度どおり感じないことを式を作って説明した先生たちです。


そもそも、空気が暖まっているから部屋が暖かいと思っている人が多すぎます。


実はこれが大きな間違いであり、勘違いなのです。


肝心なところなのでもう、言い方を変えて一度繰り返します。


人間が感じる部屋の暖かさのほとんどは、空気によるものではありません。


建築業者の人たち、知っていましたか?
今まで適当な説明をしていませんでしたか?


人間が感じる温度のほとんどは固形物に築熱された輻射熱によるものです。


北海道の大学で1980年代に実験をしましたお話をしましょう。
厳冬期に部屋の室温を23度に設定しました。
その部屋の空気を3分間窓を開けることにより、完全に入れ替えます。
部屋といいましても、普通の居室の大きさですよ。
外気温は0度。
開放時間は3分。


窓を閉めました。
部屋の室温は何度になっていたと思いますか?


・・・・・・


答えは20度です。


0度の空気を3分間かけて入れ替えた直後の室温は3度しか下がっていなかったそうです。
何度やっても結果は同じ。


この実験が目的としたものは、体感する温度の熱源の比率を求めることでした。


実験より推論をまとめたものが、


「人間が感じる熱量は空気中に含まれるカロリーによるものが約15%、床、壁、天井に含まれている熱量からの輻射熱によるものが85%と推測される」(意訳有)


これを住宅に置き換えますとこのように定義づけできます。


「気密性と断熱性が一緒の場合、建材の使用量の多少によって体感温度に影響があると考えられる」


スカスカの構造材しか使っていない住宅はいくら数字上の性能を良くしても、輻射熱の量が少なくなるため、暖かく感じづらいのです。


きちんと構造材を使い、それに併せた手間もかけて作った住宅の方が間違いなく「暖かく感じる家」になるのです。


また、構造材の使用量の違いは、年数が経つほど差が出ます。
住宅の体力を決める要素のひとつと私は思っていますが、リフォームの物件などを見ていると、明らかに構造材をきちんとたくさん使っている住宅の方が、狂いも少なく長持ちします。


表面仕様や見せ掛けの値段に囚われないでくださいね。


数字上は高性能でも、体感温度を基準にした場合、暖かい家ばかりではないのです。


特に建築業界の高断熱の性能は図面上の計算で導きます。


隙間がスカスカあいている住宅でも、断熱材さえしっかりしたものを使っていましたら、「次世代基準対応の高断熱住宅」という売り方をしてもまったく問題にならない日本ってどういう国なのでしょう?
こんなキーワードに魅かれませんでしたか?


断熱性能は机上計算の数値であり、体感温度との関係は皆無です。


必ずしもあなたが暖かく感じる保証ではないのです。


冬暖かい家が欲しい人は、この程度の理論は理解している建築業者と相談するのを最低基準にしてみてはどうでしょうか?


(ああっ!?ミスナールとリンケはどこに行った?シリーズで補いますね)


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