2007年01月16日

住む人への配慮

tatsuroさんのブログ「木の家作り回想録」を読んで共感する言葉を見つけました。

建築にアレンジしてみるととても真実をついた言葉なのです。

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元ネタはチャングムの誓い。


「料理を作る時は食べる人への配慮が一番です」


この言葉。


とてもイイですね。


建築に置き換えてみると・・・


「建築は住む人への配慮が一番です」


これに尽きますよね。


もちろんここでいう「建築」は「計画と工事」の両方のことを指します。


住む人への配慮はどこまですれば充分でしょうか?


希望予算を守る。


希望のイメージをデザインとして完成させる。


計画上ストレスの原因となるようなゾーニングや造作を作らないようにする。


どんな食事をするのかでキッチンとダイニングの計画も変わります。


何時頃起きるのかで採光計画も工夫があります。


家族計画や生涯の計画も大切な要素です。


高齢になった時の状況を想定しない一戸建ては非常にリスクが高い。
お客様に自覚がない場合はその点をどこまで認知してもらうかで計画自体がガラッと変わることもあります。


家を考えることは、そのお客様の人生を考えること。


この結論を否定できる人はいないでしょう。


だって人の生活があって始めて家の意味があるわけですから。


そうしたらその人の人生を思いやることができない限り、その人にあった住宅を作ることはできない。


そうなりますよね。


これは多売方針、ファーストフード的な販売を行っている建築業者でも、似たような言葉を看板に採用しています。


きれいな言葉ですから、「そうなんだ」と信用してしまいますよね。


でも実際は・・・


選びやすくカタログと仕様を整えただけで、お客様の人生をどこまで配慮するかなんてわかっていないし、そんな社員教育もしていない。


見た目にだまされずきちんとした業者選びを心がけて欲しいと思います。


もうちょっと踏み込んで考えるとこうなります。


家族を持っていない人は家族を持っている人の考え方をどうしても理解できない部分があります。


趣味を持っていない人は趣味を持っている人の価値観を理解できない。


親と同居したことのない人も同様。


「そんなことない。ちゃんとわかりますよ」って言える人います?


いないですよ。


経験がないんだから絶対にわからない。


人の話として、知識を持っている人はいるかもしれないが、経験者の価値観は絶対に理解できない。


だから良い住宅の営業に欠かせない条件は「人生経験が豊富」であることなんです。


大卒のペーペーが「お客様の人生を一緒に考えさせてください」って住宅のセールスに来たらどうします。


「お宅の会社の建物が欲しくなったらこちらから行くから、一緒に人生を考えるのはちょっと・・・」ってなりますよね。


いろんな経験を積んで、人生の様々なリスクにもアドバイスができる人。


そんな人と家の計画を立てないと多くのリスクが潜みます。


その住宅が自分たちのライフスタイルと合わないことに気付かずに計画を進めてしまうことがあるからです。


この事実に気付いている人は、実はほとんどいません。


業界の中でも見てみぬ振りをする人がほとんどです。


建築業者にしてみたら耳が痛いことばかりですから。


これが常識化するとどうなると思います?


未婚の営業は成約率が悪くなるでしょう。


当たり前です。お客様の人生のリスクを考えた提案ができないからです。


お客様から自分たちの考え方や価値観を理解してくる人と「家作り」がしたい。


そういう発想になるのは目に見えています。


つまるところ「配慮」とはなんぞや?と本質的な問題に迫らざるを得なくなりますね。


豊富な人生経験に基づいたお客様を思いやる気持ち。


それが良い家を建てるために必要な「配慮」


これに当てはめて考えてみると、自分の家を誰にお願いすれば良いのか絞ることができてきます。


建設会社も確かに大切ですが、誰に相談するかはもっと大切なのです。


人の縁は自由にならないことがありますが、自分から求めない限り出会うこともないでしょう。


あなたがもしこれから家を建てる人ならば、妥協せずにそのような考え方に共感してくれる会社や担当者と家作りをするべきです。


家作りの失敗の原因は、業者の倫理観だけではないのです。


考え方を整理すると、こんなシンプルな構造が見えてくるのです。


人生経験が豊富で、お客様のことを思いやってくれる。


時には頑固に見えるため、こちらの要望を聞いてくれないと不満を感じることがあるかもしれません。


しかし良い医者は、時には患者を押さえつけても薬を飲ませるのです。


あなたは誰と家作りをしたいですか?


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チャングムの誓い・語録その1 from 木の家づくりの回想録

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コメント

まだまだ若輩者のいちはしです。
大きく分ければ建築の業界?なのかな。

お客様と向き合う上で、今自分ができる事を
真面目にやろうと日々精進しています。

でも経験不足だと言われてしまうと返す言葉がみつかりません。
多種多様な人生があるなか、その人に本当に合ったアドバイスができるのか少々疑問です。
本当にその助言が正解なのかが分かるのは、すごく先の話だと思いますし。

そこまで頭の回らない僕は、日々できる事を真面目にやるだけしかできないです。

少々的外れでごめんなさい。

  • いちはし
  • 2007年01月16日 11:00

いちはしさん

まとはずれなんてとんでもない。
自分の経験の足りないところは人の経験を借りればよいのです。

ただその時に協力していただく人の人選を間違えないこと。
言うのは簡単ですが実行するとなるとなかなか難しいですよね。
ポイントはそんなところでしょう。

あのフレーズでここまで考えましたか。
耳のいたい話ですね。
耳いたい。殴られて脳しんとう!くらくら。
生きていくうえでの根幹。お金。健康。足腰。食べ物。起きて寝る。うんこする。
家は住む人のもですから
だれのものでもありません。
住む人以外のことをあげるとしたら
地域社会。町並み。地域環境。
だけですね。
デザイナー。業者のものではありえませんね。
耳のいたい、危険極まりないブログですが
真実ですね。

今晩 寝れなくなるかも です。

すみませ~ん。
すぎおかさんへのコメントを話の流れ上tatsuroさんのブログに書かせていただきました。
一部きつい表現になってますが、まあ仲良く行きましょう。

宜しくお願いしま~す。m(_ _)m


建築のプロになるには「経験」が必要。
当たり前ですが、とても大事ですよね。
しかし、時間は限られており、建築における経験は本でなく現場でしか得られないことが多い。

sugiokaさんの化学物質過敏症のお客さんとの経験のように、数はもとよりいかに濃密な経験を積むか。
そして若いうちはいかに本当に信頼できるブレーンを持つか。
それが大事なんですよね。

僕も設計を始めたときは、いかに経験豊かな人と対等に渡り合えるか、そんなことばかり考えていました。いろんなこと試しましたね。そして、出した結論がそんなことです。

ここ最近で一番鋭く、そしてブルッとくる記事でした・・・。

今晩 眠れなくなるかも です。
寝るけど。

ようするに、なんですか・・・

つまるところは、家を建てるなら

「ちしおに頼め」!と、こういうわけですね。

さすが、「日本一のコンサルタト」の異名をとる人物です。

分かっていらっしゃる!

ビックリして、眠れなくなるかも知れません。
寝るけどね・・・

tatsuroさん
耳が痛かったですか?
またまたご謙遜を。
お客さんが欲しいって言っても、お客さんのためにならない選択だったら「ダメ」っていうくせに。


Mちゃん
コメントありがとうございます。
意見の違いは当たり前。
私のほうこそ配慮の足りないかき方をして気分を害されたと思います。
申し訳ない。
関連して数十冊の書籍と、業界トップとの面談を得て、ああいう考え方になってしまったものですから、あしからずヨロシクお願いいたします。


kumaotokoさん
だらだらした3年よりも濃密な半年の方がはるかに物事に対する、洞察を身につけることもありますよね。
命がけの日々と言っても良いくらい密度が濃いと、価値観も変わりますよね。
あなたみたいに自分でバランスを取る感性を持っている人ばかりではありませんからねぇ。
やはり経験を埋めるのは、まわりの協力ということで、協力者に快く協力してもらえる人間性を磨いていくしかないんでしょう。きっと。


らしおさん
すごい自信ですね。
確かに経験豊富という意味では、同世代で100歩先を行っているかもしれませんね。
たしかに、あなたならこういうブログに反応してくれるお客さんにも紹介できるなぁ。
過剰すぎる自信がこれほど似合う人もいませんね。

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