2007年05月03日
安さの秘密
大手の建設会社の方が利益率に対してはシビアです。
30%の粗利益がないとやっていけないでしょう。
目抜き通りにある社屋。
賃貸の料金も相当な物でしょう。
きれいでしかも広い。
北海道は賃貸の料金が安いので、坪10,000円のビルを探すことも出来ます。
しかし、三大都市では坪10万円を超える賃貸料を払っている会社もあります。
首都圏以外なら営業マン各個に営業車も必要ですから、駐車場も人数分確保しなければいけません。
間接部門の人数も相当数います。
さて、会社が大きくなると当然維持費が大きくなってきます。
そのお金は誰が払っているのか?
そう、過去にその会社で家を建てた人が払った代金から支払われています。
会社を維持するには売り続けなければなりません。
それは、会社である以上どんな会社も同じことが言えます。
しかし、その会社が莫大な維持費をかけてまで、社会に必要とされる理念を持っているのでしょうか?
それだけ希少な技術や知識を社会の役に立てているのでしょうか?
とても疑問を感じることがあるのです。
維持費は本当に莫大です。
年間100棟程度の実績の会社で考えて見ましょう。
営業マンは多分15名くらいいるでしょう。
設計士は5名。
コーディネイターは3名くらい。
工事担当者も5名くらい。
アフター担当者と経理、企画宣伝などにも人が必要です。
30名前後の規模になっているでしょう。
一月の給料だけでも1000万円を越えます。
賃貸料は安い地域でも駐車場代を入れて100万円はいきそうですね。
通信費も大体同額はかかります。
モデルハウスなんか出展していましたら、減価償却と維持費で150万円はいくでしょう。
そのほかに広告宣伝費。
会社の光熱費。
交際費。
雑費。
固定費で1500万円位はかかる計算になります。
ひゃあ!
100棟程度のビルダーでも、ざっとこんな計算が成り立ってしまうんですね。
もしも、このビルダーが「坪28万円」て宣伝していたらどうなるでしょう?
会社の適正な利益としては1ヶ月2,000万円の粗利益が必要です。
一月8棟契約するとして、粗利益は250万円は必要。
坪28万円だった場合、1棟あたりの平均坪数を40坪と仮定した場合1120万円の物件で、250万円の粗利益をたたき出すことになります。
付帯工事に利益を載せないとして考えた場合。
40坪の建物の原価は870万円。
法律を守ることはできますが、とても良い建物を作るというわけにはいかないでしょうね。
業者の方に聞きたいのですが、原価870万円の建物で30年以上の耐久性を約束できる建物を作ることはできるでしょうか?
できるノウハウを持っている人もいるかもしれませんが、私はかなり難しいと思います。
デザインも仕様も無視して、耐久性に特化すればあるいは可能かもしれませんが、施主の要望はほとんど入れることができないでしょう。
北海道を基準にしているからかな?
※北海道は断熱や基礎の深さなど特殊な事情があり、どうしても原価が高くなります。
会社にはかなりの固定費がかかり。
その上かけられる原価も限られている。
安さ裏に、そういう背景がある場合は、耐久性を疑うことも必要かもしれません。
35年の住宅ローンを組んだりするわけですから、そのくらいは耐久する建物は選ぶべきでしょうし、維持するためのメンテナンスコストも計算しないと大変です。
安普請の上に、手入れもしないでみすぼらしくなるようでは家を大事にする気持ちも起きないでしょう。
安さには理由があります。
ベンツと同質の車が、「価格破壊」と銘打って安く売られたことがないように。
良い物には見えないところにお金がかかっており、コストダウンには限界があります。
目的に合った適正価格が当たり前なのです。
目先の安さに惑わされないようにしましょうね。
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- at 08:58
コメント
今日の話は良かったですね。
特別に3回「ポチ」しておきます。。。
勉強になりました!
ちしおさん
毎日頼みます。
こうちゃん
この程度で喜んでいただけるのでしたら、コンサルトを体験したら大変ですよ。
体験したらどうなってしまうんでしょ~
HMで建てている自分としては、この手の記事はちと耳が痛かったりするんですよねぇ~(^^;
とはいえ、自分なりに納得はしているので損した得したという思いは無いのですが…