2007年06月29日

約25%の人は不満

建設系の新聞記事で、3年以内に注文住宅を建てた人のアンケート結果が紹介されていた。

300人中80人が「もう、この担当者は嫌だ」と感じたことがあったらしい。

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単純な確率では約25%にもなる。
4人に1人だ。
かなり高い確率ですね。


最終的にこじれたのか、途中で信頼回復できたのかまではわからないが、4人に1人は大きな不満を感じたことがあるそうだ。
おそらくこの数字は全国に押し当てても、そう大きく変わらない数字だろうと思う。


一生に一度の自分の家のことだけを考えてもらいたい施主。
たくさんある仕事の一部として業務をこなす担当者。
どうしてもその物件に対するエネルギーが集中する分、施主の評価は辛くなりがちになるだろうが、実際にこの確率は問題だといえる。


施主の不満は、100%業者の責任だと言う人もいる。
しかし、建築のように広範囲の知見が必要となる工事は、施主と業者の共通認識事態が難しい。
要するに不満が正当なこともあれば、過剰な要求による過度の不満ということもあり得る。
常識的にみて工事の品質を満たしていても、それに不満を訴える施主も当然いるからだ。


しかし、業者にも悪い面はある。
良くも悪くも社長が面談し責任を持つ中小の業者は担当者を変えようがない。
しかし、大きな会社で同じ業務につく社員が複数いる会社であれば、当然「他の人間に変えて欲しい」という状況も発生することもある。
前者は責任が明確だが、後者は業務がいくつにも分業され、自分の責任の範疇が曖昧であることも、トラブルが多くなる理由のひとつと考えられる。


大手にいたことがあるが、社風として責任感が薄いと感じるところは多々あった。
恥ずかしい話しながら、私も一度だけ「担当を変えてください」と言われた経験がある。
言われても仕方のない状況だったのだが、その時に感じた複雑な感情は言葉にするのが難しい。
「お前は役立たずなんだよ!」
「お前なんかいらない」
あえて例えると、そんな印象に近かったと思う。
できれば二度と体験したくない経験だ。


クレームには二つある。
ひとつは技術的なクレーム。
もうひとつはコミュニケーション的なクレーム。


技術的なクレームはわかりますよね。
そのまんまです。
「ヘタクソ」
「間違い」
などにより、約束した通りにできていない状態です。
全体の1割程度でしょう。


コミュニケーション的なクレーム。
これは幅が広い。
共通認識ができていない。
報告、連絡、相談が不十分。
これが9割くらいを占めると思います。


あくまでも経験則ですけどね。
でも大体見てますと、クレームの原因はコミュニケーション不足がほとんどです。
人間との交流。
情報の共有化。
これらがきちんとできていれば、大方のクレームは予防できるでしょう。


とはいえ、これがまたとても難しいのです。
本当に。
技術的なことは経験を踏んで勉強をすれば身につきます。
そんなに意識して目標を持たなくてもある程度は身についていきます。


しかし、コミュニケーション能力というのは、経験で身につきません。
ほとんどが我流、自分の当たり前で振舞っていて、理解できないのは相手のせいと思っている人が多いのです。
今の社会、本当にこういう人が多いとは思いませんか?
私は多いと感じています。


建物は目に見える形でつくられますが、コミュニケーションという見えない人間関係の基礎によって、より良い建物になるのはわかりますよね。


今は学力偏重の学習しかしないで社会に出てくる人が多いです。
コミュニケーションの勉強をしてから社会に出てくる人はそんなにいないのです。
先日あるセミナーで、飲食店を経営している人の話を聞きましたが、高校生のアルバイトの面接をすると、挨拶できない人が本当に多いそうです。
「とてもじゃないけど、雇ってもらいたいと思っているようには見えない」
そうこぼしていました。


そういう人が多くなっているのであれば、300人中80人が感じた不満は今度も減ることはないでしょう。
建設業界でもコミュニケーションの勉強をスタッフにさせている会社も少ないながらあります。
コミュニケーションミスによるクレームは、人的努力で減らすことができます。


建築の関わる技術や知識ばかりではなく、人間本来のコミュニケーション力ももっと積極的に学ぶ人たちが増えると良いですね。
これは建築業界に限定した話ではないですね。
他の業界にも同様の事が言えるのではないでしょうか?

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