2007年09月03日

看板に偽り有り

自分も一度失敗した経験があるお話です。


暖房費のウソと本当について。


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工務店に勤務していた時の話。


オール電化を希望していたお客様の家を電気ボイラーで暖房することになった。
断熱性能から、必要なカロリー数を算出。
そのカロリー数を維持するための電気料金をコストとして計算して、暖房費の目論見を立てていたところ、全然それでは収まらない金額がかかってしまったのだ。


先日建設関係の新聞が届いたが、同様の記事が載っていた。
建設会社によってはきちんと対応をしないのが原因で、入居者が訴訟を検討している物件まであるようだ。
売り方と事後対応に問題があったようだが、他人事ではなく解決すればよいと願っている。


さて、自分の事例の具体を説明しよう。
当初計算上ではじき出した熱量計算から電気代を逆算したわけだが、これがこの通りに行かなかった。
暖房業者の出した数字を元に作ったわけだが、28,000円程度で済むはずだった電気代が、実際の請求金額は42,000円にもなったのだ。
これはお客さんにしてみたらたまらない。
こちらも暖房業者に出してもらった数字を提出していたのだが、それはいい訳にはならない。
何度か暖房の調整を行ってみたが40,000円を切るのがやっと。


結局、灯油のボイラーに付け替えて、対応させていただいた。
灯油のボイラーでは1ヶ月あたり20,000円を切る暖房費で済んでしまった。
計算の通り行かないのがこの手の問題の厄介なところなのだが、先般新聞で報道されていた業者の中には、そのような代替案も出さずにいつまでも問題を引っ張っている業者もいるらしい。


自分でも経験して初めてわかったが、体感温度と言う曖昧な要素も絡むため、机上の計算に加えて不確定な要素を含むことをよくよく理解して説明しなければならない。
当然、寒がりの人の家の暖房費は、そうでない人よりも割高になるのは当たり前だ。
建築の品質と、感覚的な寒さとを設計時にある程度予見した内容の説明にとどめておくべきだと言うのが私の感想だ。
問題が発生した当時は、何度も暖房業者に灯油とのランニングコストの差額について確認をした。
にも関わらず問題は発生した。


入居してからのランニングコストを保証して欲しいと言うのは消費者の希望としては当然だ。
しかし、現在の業界の技術水準ではそれを約束するにはまだ早いのかもしれない。
訴訟まで発展したケースもあるようだが、今後の動向を見守りたい。


くれぐれも誤解しないでいただきたいのだが、建設業者は結果をわかっていてうその説明をしたわけではない。
後でこじれる問題をわかっていながら契約をするなんて、計画倒産の場合を除いてそんなことはしない。
技術が未熟だろうが、時代遅れの考え方だろうが建設会社は建設会社であって、詐欺師ではない。
それを詐欺師扱いして糾弾する行為だけはして欲しくないと思うな。
実際に幼稚な会社もありますけど。
そこまで意図的な悪意が背景にあることを前提として事後処理を進めようとしても、問題点に集中して対応するのが難しくなるでしょう。
問題点に集中して話し合う姿勢を保てなくなると、問題がこんがらがってしまって収集不能になっています。


看板に偽り有り。


言われないように努力します。


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