2007年09月18日
ダーウィンの悪夢を知っていますか?
「ダーウィンの悪夢」という映画がある。
レンタルDVDで先日見たのだが、衝撃的な映画だった。
ガツンというかベトッというか・・・
記憶に残るドキュメンタリー映画だった。
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ヴィクトリア湖に試験的に外来種を放流したことが物語りの始まりだ。
魚の名前は「ナイルパーチ」
加工しやすい白身の魚は、EUと日本に毎日大量に輸出されている。
物語の概略を。
試験的な外来種の放流は、在来種を絶滅させつつ生態系に大きな影響を与えるも、輸出産業として地元に大きな経済効果を与えた。
外来魚の与えた経済効果は、二次的、三次的な副産物を産んでいく。
経済格差の発生、エイズの蔓延、武器の密輸、街にあふれるストリートチルドレンたち。
まさに世界の縮図的な印象を受けた。
ドキュメンタリーといっても、ムーブメントを煽ったり、政治的な表現手段としての映画ではない。
監督の個人的な視点で「こうやって見えるよ。こういうところも見てきたよ」と、淡々と綴られていく。
装飾しないその展開が、なんともいえないリアリティとなって心に響く。
真実を話している人たちからも
真実を話そうとしない人たちからも
言葉の裏側にある真実がどこからか伝わってくる。
当然演出的に編集もしているのだろうが、実に見事に記憶に残るのだ。
すごい映画だった。
安っぽいヒューマニズムや正論がいかに無力なのか痛感させられます。
「知ったところで何ができるんだ?」と自分の無力に気付く人もいるかもしれません。
「不都合な真実」との違いは・・・
不都合な真実の監督、アル・ゴア氏が事態の解決に提案をしているのに対し、ダーウィンの悪夢のへーベルト・ザウパー氏は何も提案していない。
具体的な証拠も数値も何も見せない。
そんなものが無くたって、人間としてこの事実を感じろ!と言っているようにも受け取れる。
世界には台本があり、その台本に従っていることにも気付かずに私たちは役割を演じているのだ、と考えている人たちもいる。
肯定も否定もしないが、ドキュメンタリーを見た後にはいつも思い出すテーマだ。
もしも、そんな台本があったとしたら、脚本家の意図するところはなんなのか?
そういう視点で結論の出ない答えを求めて、初秋の夜長に風流を気取るのも良いかもしれない。
一応マイホームのブログなので、住宅に関連付けて締めくくりたい。
湖に放たれたナイルパーチ。
月日を追って様々な社会の問題へと広がりを見せる。
過去、住宅ではホルマリンを使った建材が放たれた。
結果はシックハウス症候群や化学物質過敏症という健康被害の発生となった。
当時は加工しやすく劣化しない建材と時代の寵児的な扱いを受けた建材だ。
今はエンジニアウッドが業界の救世主的に評価されることが多い。
含水率が少なく、強度も高いのがその理由だ。
木材資源を乱伐してきた日本にとっては間伐材を資源化できる点も魅力だ。
しかし、接着剤によっては漏水系の事故で、深刻な強度不足を発生する可能性もある。
これは経年劣化によって建物に漏水が発生してから、二次的に地震が起きた時に表面化するであろう問題だ。
長所ばかりを誉める人もいるが、長期的に見てそうとは言えない面を持っている。
そのリスクを提唱する人間は今の所ほとんどいない。
悪意を持って悪影響の始発点を作る人はいない。
何かしら善意的な試みが想定外の結果になって悲劇を生むのだ。
当人や関係者はその時のベストな選択に、良い結果を期待するのが通常だ。
ホルマリンもそう。
ナイルパーチもそう。
不利益を願って採用したはずはない。
エンジニアウッドが次世代に不利益を生まない試みで終わるとは限らない。
そう考えるわたしはひねくれ者だろうか?
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