2007年10月30日
営業の裏側
私の仕事は、業者の説明の正当性についてコメントすることも含まれます。
クライアントさんから質問されましたら、助言者として目的に合った提案がなされているかどうかについてコメントしなければなりません。
非常に心苦しいのですが、事実を説明すると、不誠実な営業の駆け引きが浮き彫りになることがあります。
ハウスメーカー時代にも他社の説明についてコメントを求められることが多々ありました。
ご同業ということで、駆け引きや、気を引くためのトークは似たり寄ったり。
露骨に批判しますとお客さんに嫌われますし、いろいろ気を使っていました。
今は事実をお伝えするのが仕事ですから、調べたことはきちんと直球でお伝えしなければなりません。
そうする中で、住宅営業の不勉強さ、不誠実さ、場合によっては詐欺に当る行為まで見つけてしまうことがあります。
そうした時に本当に困ることがあるんですね。
先日のお話。
契約内容が守れないことがわかりクレームが発生。
会社の都合で契約を急がせておいて、いろいろな不手際が明らかになった。
契約を急がせた時点で、当然トラブルにならないようにフォローするとか、会社を上げて協力するとか。
そんな良いことを言っておきながら、非常にお粗末な仕事振りが露見した状態だ。
問題はその後。
契約を守れないことによる費用負担を全額お客様に負担させようとしてきたのだ。
当然コンサルに入っていますから、契約時の約束とあまりに違う対応に対してアドバイスしました。
結果、ハウスメーカーは必要経費については全額負担を約束しました。
当然なんですけどね。
問題は打ち合わせの内容です。
情に訴えて実績を作るための協力をしてくれと言ってきたことを書面で一切認めないという行為に出てきたのです。
会社としての対応ですよ。
なのに、書面としては認めないという立場を取ってきた訳です。
あれやこれやと回答にならない回答を数回繰り返してきました。
お客様の不信感は高まるし、会社は主張をはぐらかしマトモな応答をしてこない。
当然そういう行動は想定していましたので、というかそういう行動を取るようにコントロールしましたので、最終的には言い訳のできないところにスポットライトを当てまして観念させました。
会社名や担当名は当然いえませんけどね。
私が弁護士だったら「詐欺」で立証していたでしょう。
そういう内容です。
社内に賢明な人がいて助かりました。
自社の危機を感じたのでしょう。
お客様の要求に答えることを文書で約束してくれました。
実際にはこういう問題が発生してしまった時、お客様だけで対応しきれないと思われます。
仕事で交渉ごとに慣れている人であれば別ですが、交渉までの組み立ては組織の構造を理解した上で、筋を通すことが大切になってきます。
本来であれば、家を建てる協力者である相手に対して交渉を行うことなど誰も望みません。
私もできればそんなアドバイスはしたくありません。
しかし、社会理念に反する営業手法や会社の対応が常態化している事実も否定できません。
やっている本人たちは会社の常識ですから罪の意識なんかありません。
無自覚です。
しかし、方法を間違えなければ、違法行為として立件できることを平然としてきます。
お客様にしてみれば、その会社を信じて依頼したわけですから、その事実を伝えるのが苦痛なのです。
「信じていますけど、こういうことしていますよ」と説明しなければいけない訳ですから。
仕事とはいえ、そういう役立ち方はしたくないなぁ、と思います。
しかし、そのままにしておけば、お客様に不利益が及びます。
それはなんとしても回避しなければなりませんから、やむを得ず対応を指南します。
交渉とはある意味戦いです。
主張が通れば勝利。
受けた側が負けた形になります。
時には協力者の関係がなくなってしまうこともあります。
良い家は、良い業者と、良いお客様の協力関係で造る。
どちらかが不誠実になると、皆さんにオススメしている家作りとは違う関係になってしまうのです。
私のところへの相談の中で、ある特定の会社は特にそういう比率が高いように感じます。
どこの会社かは言えませんけど、明らかに会社の体質によるものでしょうね。
人の振り見てわが振り直せ、と言います。
せっかく悪役を引き受けていただいているのですから、反面教師には感謝しなければなりません。
誠実さとか思いやりとか。
人を大切にするところから信頼関係は作られます。
仕事の中でできる限度があったとしても。
人間として守らなければならない道徳的な価値観は、契約以前に守らなければならないルール。
契約書に書いていないから守らなくても良い、という話しではありません。
営業マンとしてどうとかの前に、人間としてどうなのか?
そんな評価をされないための努力を忘れてはいけないのでは?
そう思って止まないこの頃です。
最後になりましたが、クライアントさんからの相談で、駆け引きに対する相談は100%。
違法的な条件付けや対応に関する相談は50%。
商談の中で発生しています。
(自社調査)
全国における数字はありませんので、参考までに。
全てのお客様に対して行われているかどうかは保証できませんのであしからずご了承下さい。
- by
- at 09:30
コメント
このような 悲しい お仕事が今後 増えることのないような社会になってもらいたいです。
切実です・・・
こうちゃん
ちゃんとして人もいるはずなんです。
でも、そうでない人がどうしても目立ってしまう。
潜在的な不安を感じてコンサルの依頼をされることもあるでしょうから、私の仕事は彼らのお陰といえる部分がある。
こういう見方はひねくれていますかね。
う~ん、複雑です。
そう考えると複雑ですが お客様の不安な顔が最終的には笑顔になられることが 杉岡さんの お仕事なんですよね。素敵なことですよね~