2008年02月22日

契約トラブル その拾参 夫婦の決断

「というわけなんだ」

タカシは弁護士の相談をしてきた内容の説明をヒロミに終えたところだった。

「裁判なんかの第三者に委ねた審判は自分たちに不利に働くこともあるということなのね」

ヒロミはコメントした。


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ヒ「どうするつもり?」
タ「僕はね。解約した方がお互いに良いんじゃないかって思っている」
ヒ「そう。なんで?」
タ「まず第一に信用できない。第二に追加には応じることができない。第三にこちらが追加に応じれなければ相手は赤字だといっているから解約することは相手にとってもメリットがある。第四にそうした背景から直接の話し合いで解決できる可能性が高い」
ヒ「なるほどね。それで家はどうする?」
タ「まずは解約の話だね。それが済んでから考えるのが礼儀というものだろう」
ヒ「それもそうね」


タ「ヒロミはどう思う」
ヒ「私もタカシの意見に賛成かな。今のまま進めてもお互いに良くないと思う。まだなにかあるんじゃないかって疑心暗鬼になっているもの」
タ「そう、それなんだよね。先が見えていないのに、一度転ばされた案内人にもう一度ガイドをお願いするような感覚っていうか」
ヒ「安心できないんだよね」
タ「そう、それ。任せることができない」
ヒ「やっぱり解約しかないのかなぁ」
タ「一度仕切りなおそうよ。多分そっちの方がうまくいくような気がする」
ヒ「私はそういうの苦手だからタカシが言ってね」
タ「僕だって得意じゃないけど、これは一家の主人の仕事だろう」
ヒ「頼んだわよ」
タ「了解」


______________________________________________________________


昨日カナちゃんへのいたずらを成功させたナカタは上機嫌だった。
タカシたちの物件も次回の打ち合わせでカタが付くだろう。
30万円の追加。
今日の関係者の打ち合わせで、社内で同意すればその後はサクサク進むだろう。
そんな程度に考えていた。


「ウエダ君ちょっといいかい」
ナカタは個室にウエダを呼び出した。
ウ「部長、どうでしたか?」
ナ「大体メドがついたよ。多分むこうの言い分を飲む形で納まると思うけれど、会社が言わなければならないことも伝えてきた」
ウ「はい。それでどうなるのでしょう?」
ナ「向こうは追加を出せないといっているから、認めている30万円程度をいただく形で収めたいと思う」
ウ「そうですか、なんとかそれを認めていただけますか」
ナ「ほっとした?」
ウ「会社にもお客様にも申し訳なくて・・・」
ナ「そうだよな。まだ正式な回答が帰ってきていないからなんともいえないけど、今回の経験は肥やしとして考えて、他の契約も頼むよ。君は契約を取ってくるのが仕事なんだから」
ウ「はい、わかりました」
ナ「シモヤマ店長には私からも言っておくから」
ウ「わかりました。よろしくお願いします」


ウエダはほっとした。
胸のつっかえが取れて呼吸が楽になった感じがした。
心なしか風景もくっきり見える。
机に戻ったウエダは隣の席のタカムラから声をかけられた。
「部長の話なんだった?」
「例の件さ」
「それで」
「なんとか落ち着きそうだよ」
「よかったな。前祝にランチおごるよ」
「サンキュー!いやぁ、本当に気が楽になったよ」


それぞれの思惑が落ち着く先は?


いよいよ、場面は最終段階へと続きます。


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コメント

いよいよ 最終段階なのですね~

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