2008年02月24日

契約トラブル その拾六 終結

会社が全面的に過失を認める形になった。

解約の打ち合わせをするために、ナカタはタカシたちに連絡をした。

すぐにアポイントは取れた。

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アポイントの電話で解約を快諾することを伝えた。
様子からすると、解約に同意しない限り話し合うつもりはないようにも感じられた。
(随分嫌われてしまったようだ)
ナカタはやっと会社に対しての評価を感じられるようになってきたようだ。


解約同意書を書類として準備した。
無条件での契約解除がうたわれている。
契約金も全額返金。
役務による経費請求もない。
完全な白紙撤回だ。


タカシとヒロミは残念そうな顔をしていた。
何に対して残念に感じているのか、ナカタはいろいろ考えた。
信頼を裏切られたことに対してなのか?
自分たちの望んでいたマイホームが建たなかったからなのか?
営業担当に申し訳ないと思っているのか?
自分たちの決断が間違っていたことに対してなのか?
おそらくはこれらが複雑に混ざった感情から来ている表情だろう。
どれもそうだろうし、どれも違うかもしれない。
今となってはどうでも良い問題か。


解約同意書には会社の印鑑が既に押してあった。
後はタカシが名前を自署し印鑑を押せばよい。
そこまで準備された書類をナカタは持ってきた。


ナカタ「誠に残念です。お役に立てなくて申し訳ございません」
タカシ「本当にそうですね。結果はこうなってしまったのですが、こちらも残念なんですよ」
ナ「書類を準備してきましたので、内容を説明させていただきます」
タ「よろしくお願いします」


書類の説明は7~8分ほどかかった。
契約解除に双方が同意し、白紙に戻すが約款などによる相手への損害賠償は一切行わない、など今後のつながりは一切無くなることに対して同意する内容だった。
読み方によっては会社は今後あなたが家を建てたいといっても、絶対に建てないよ、という読み方もできる。
当然会社に準備してもらった書類なので、会社本位にかかれるのはしょうがないとしても、こっちが降りてやったのはわかっているんだろうなみたいに感じられてすこしだけ面白くないと感じた。


説明が終わり、同意書にサインと印鑑を押した。
この瞬間、約3ヶ月の打ち合わせは白紙にもどった。


解約は終わった。
契約書は建設会社が引き取って行ったが、打ち合わせで作った資料は「役に立つようであればお使い下さい」と言われた。
ちょっとだけ良心を感じることができたタカシとヒロミはうれしかった。
どこかで狂った歯車がこのように結果をすべてダメにしてしまう恐ろしさを体験した。


ヒロミ「なんだったんだろうね」
タカシ「本当だね。0に戻ったって感じ」
ヒ「0じゃないよ」
タ「というと?」
ヒ「だって経験を得たもの」
タ「同じ失敗は繰り返さない?」
ヒ「そうしなければただのバカじゃない?」
タ「そうだね。その通りだ」
ヒ「仕切りなおしはどこから進める?」
タ「とりあえずインターネットでいろいろ調べよう」
ヒ「そうね」


検索でいろんなキーワードを引っ張り出した。
あちらこちらのぞいては、ピンとくるホームページを探していく。
ヒ「マイホームコンサルタント?ねぇ、タカシ。これどう思う?」
タ「うん?どれどれ。う~ん、怪しいんじゃない?」
ヒ「そうだよね。何をやってくれるのか良くわからないし・・・」
タ「パスだね。パス」
・・・・・・・
タカシとヒロミの家作りの旅はまだ続く。
どのような家作りができるのかはわからないが。
今回の契約では誰も喜ばない結果になった。
お客も、建設会社も、どちらも喜ばない結果。
その原因は会社だけにあったのだろうか?
そこを追求しない限り、失敗のリスクは少なくならない。
それだけは事実だ。

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コメント

シリーズ完結ですか?

いや~、おもしろかったですね~!

第2段をお願いします♪

タカシさん夫婦のこれからの家作りがいい方向に進むことを願いたいです。
大変 分りやすいストーリーで勉強になりました。また お願いします!

「パスだね。パス」

このオチが好きです♪

  • もみの木
  • 2008年02月25日 16:43

ちしおさん

第二段ですね。
わかりました。
どうなっても知りませんよ。
やってやる!

こうちゃん

これから解説を書きますので、それを読むとさらに納得です。
種明かしは最後ということで。


もみの木さん

途中「いつ出番あるの?杉岡さん」と直接聞かれたりして困りました。
なんか、救援活動するのもわざとらしいし。
この位の登場なら愛嬌かな?と思いまして。
目障りでない程度に参加しました。(笑)

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