2008年02月25日
契約トラブル あとがき
初めて小説なるものを書いてみた。
普段のブログは大体30分以内で書いている。
調子の良い時は5分位で書き上げてしまうこともある。
「筆が早いんじゃないか?」
と少々いい気になっていた。
小説は全然そうはいかなかった。
時には90分以上かかる日もあった。
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ブログは体験を含む見聞したことを文章にして伝えればよい。
読み手によっては難しい内容もあるかもしれない。
しかし、ある意味体験談だからだ。
小説はそうではないのだ。
体験していないことを書かなければならない。
いや、今回の小説を正確に表現するなら、体験したことを断片的につなぎ合わせている。
全て自分が絡んでその場にいたことをつなぎ合わせて作った物語だ。
だから、読んでくれた人の胸には「自分の見えないところではこういう風になっているのかもしれない」と感じるリアリティがあったはずだ。
資料も渡して、充分に説明を行って、同意してもらい、契約した。
その後に、杉岡さんは見積書の諸経費の中に、資金計画の諸経費が含まれていると説明した、とお客さんに主張されたことが元で解約になったことがある。
冗談ではない。
基本中の基本だ。
何度も説明し、同意をもらっている。
その時ばかりは正直腹が立った。
お客さんに腹を建てたことは後にも先にもその時の一度きりだ。
結果は200万円もの諸費用を全部会社が持つことを決定したのに解約になった。
今思っても理不尽な事件だったと思っている。
仕様のトラブルは直接ではないが、同僚が金額の大小の差こそあれ、毎度周りで起こしていた。
契約を急ぎすぎるのだ。
仕様をちゃんと契約の中で入れておけば全体での値引きの対象にもなり安くなる事がある。
例えば外壁の変更で、契約時に内容に入れておけば100万円で済んだものが、追加工事で変更すると160万円かかったりすることがある。
全てのハウスメーカーにおいて言える訳ではないが、そういう会計方法になっている会社もある。
お客さんはもちろんのこと、社内の営業マン自体がその事実すらわかっていないことがあるのだ。
まさかと思う人もいるだろう。
でもそれが事実だ。
知っている人は知っている。
一言で言うとハウスメーカーは追加工事の値引きを渋る。
原価も見せない。
契約した後だからお客さんは言いなりだ。
「追加工事は値引きができない決まりになっています」
そんな決まりがあることさえ知らされず契約を急がされて、本来採用できるはずだった仕様をあきらめている人は、多分全国で恐ろしい数に上るだろう。
ハウスメーカーの利益率は実行ベースで30%~35%程度だ。
営業マンは自分の物件の利益が、実行でどの位出ているのかを知らない。
会社が教えないからだ。
営業に渡す原価入りの見積書には20%~25%の利益率が出てくる会社が多いと思う。
競合や予算の上限の理由があれば会社も契約を取るために値引きを許可する。
5%---消費税相当分も値引きすることすらある。
例えば、23%の見積書が手元に渡ってきたとして、5%の値引きを起こしたら18%になる。
会社としてはギリギリの金額だ。
そう思い込んでお客さんに説明する。
実行原価を会社は営業マンに教えない。
だから、営業マンは純粋に思い込む。
そこには演技も、作りもない。
本当にギリギリだと思って見積もりの内容を説明する。
そういう契約が実際には30%の粗利益を生み出しているのだ。
これは小説ではない。
今まで体験し、見聞してきたことだ。
注文住宅と名乗っている多くのハウスメーカーに共通している手法だ。
今回の小説のトラブルのモデルは2000万円の物件で250万円の追加工事だ。
元の原価が1400万円。
追加が130万円かかったとして。
あわせて1530万円。
消費税込で2100万円で請け負っても充分に利益がでる。
しかし、営業マンはその事実を知らされていない。
そういう背景だったと、解説を付け加えさせてもらいたい。
社内のやり取りは営業会社の人ならわかると思う。
例え異業種であっても営業でのトラブルはあんな感じで収束していく。
上司がいて、部長がいて、トップがいる。
予想の利益が出ない可能性が出てきたときには、当然相談して、対応、解決していく。
ただ、私が関わってきた物件に関して上司が出てきたときには、共通して打算的な腹話があった。
「それ以上質問したらダメだよ、そういうもんなんだから」
上司にたしなめられたこともあった。
飲み屋のオネーサンを触ることとゴルフのことしか頭にないトップもいた。
もちろんお客さんに対してとても熱心で誠実な人間も社内には何人もいたが、絵や写真で人間の目の行くところは違和感を感じる部位である。
ご多分に漏れず、自分のことしか考えていない上司は社内で目立っていた。
仕様の間違いが元で飛ばされた同僚もいた。
同じフロアで働いていて、トラブルがあった時に左遷させてウヤムヤにする会社の対応も見てきた。
「会社の都合で転勤が決まりました。今後は私が対応します」
と管理職が対応する。
左遷に反発して会社を辞める人間も見てきた。
もちろん本人にも問題はあるが、会社を信頼してくれたお客さんに対して信頼を裏切ってはいけないと真剣に対応した人間は数えるほどしか見てきていない。
最近のコンサルの事例も含んで実話を掲載すれば、相当な数の人を不安に陥れることになる。
それは間違いない。
その会社詐欺で訴えましょうよ、とアドバイスしたくなったことすらあるのだ。
それらの体験をツギハギでまとめようとしたのが今回の小説だった。
まとまったのかどうかはわからないが、とりあえず半月続いた小説はこれで終わりにします。
他に解説の記事を書くことを決めております。
タカシとヒロミの何が悪かったのか?
これから家を建てる人は自分に当てはめて考えてみて欲しい内容になります。
次回予告ということで。
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- at 08:33
コメント
はじめて家づくりをスタートした時 各HMの展示場を見に行き 翌日からひっきりなしに電話や直接 自宅に来られたりしました。すぐにプランと見積書を出しますからと皆が言われていました。正直 実際の土地を見ず家族構成や要望を聞かずしてできるものなのか?と思いました。あの時はお断りするのが大変でした。1社のHMと進めましたが 同じところで建てた知り合いの方に詳しく話しを聞くと?と思うことがあり見積書を見させてもらうとさらに?が・・・1枚の見積書 追加工事での値段のやり取りが見られました。
HMはこれが普通なのか?と思い怖さを感じました。その後打ち合わせをしても自分の思い描いたものは できません。高くなります。と言われ諦めることばかりでした。自由設計でなんでもできますと言われプランを進め 見積書を見て驚きました。今まで計画したプランでいくと相当な額になっていたのです。我が社のシリーズにするとこれだけの値段になると 安くなったもう1枚の見積書を見せられました。正直 こんな展開になるとは思わず驚いたと同時に 今までの打ち合わせはなんだったのだろうと思いました。私は契約前にお断りができたのでよかったのですが 自分がいかにHMの体質に無知で何も勉強していなかったと痛感しました。これから家を建てられる方々のためにも杉岡さんの言葉をぜひ発信していただきたいです。長々とすみませんでした。
匿名希望さん
うれしいコメントありがとうございます。
契約の取り方の乱暴さを体験した人には、今回の小説が他人事ではないことがわかると思うんです。
ハウスメーカーや大手のビルダーは売り方を研究しています。
建物の開発も行っていますが、結局は自社商品の販売が目的なのです。
そのために効率よく契約を取る手法を勉強しています。
疑問も感じずベルトコンベアに運ばれるようにそれに乗っかるのも、確かに家の建て方のひとつではあるでしょう。
でも今後はそういうやり方は変わってくると思います。
これだけ情報が氾濫している中で、何が本当なのか消費者が選べる時代になってきているからです。
本当は楽しいはずの家作りで苦しむ人が現れるのは本当に嫌なんです。
私の発信している情報が役に立つなら、どうぞご自由にお使い下さい。
これからも応援してくださいね。
本当にありがとうございました。