厚さ0.3ミリ
避妊具の話ではありません。
一般的なフローリングの話です。
一般的な合板フローリングは何層にもなる構造で薄い板を貼り合わせています。
一番表面側の板の厚さは0.3mmのフローリングもあります。
この薄さで加工する技術はにおいて、日本は世界一といえます。
自国の森林を伐採して、材木が乏しくなったために開発された技術であることはさておき、木材を薄く加工する技術は世界に冠たるものを持っています。
当然傷つくとすぐに下地が出てしまうため直せません。詰め物の上から塗装でごまかすのが普通の直し方になります。
この話にまつわる悲劇がありまして、新築した家がとてもうれしくて、毎日床を濡れ雑巾で拭いて手入れをしていた奥様のお話です。
3年ほど経ったある日、いつもの床掃除をしていて、拭いても取れない黒ずみが出てきました。
奥様は毎日拭いているのに「こんな汚れ、いつついたんだろう?」と思ったそうで、なおいっそう一生懸命拭いたそうです。
ところがこの汚れと思ったのは表面の合板が薄くなって2層目の合板が出てきたものだったのです。
奥様はショックでしばらく落ち込みました。
新築を頼んだ業者に手直しを相談しても「有料になる」という回答で、張替えの見積もりは50万円にもなりました。
写真は私宅のフローリングで上記で説明しているフローリングと同等品です。
表層0.3mmのフローリングは坪単価60万円を超える大手でも、「標準仕様」で使われています。
この手のフローリングはキャスターつきの家具でもすぐに傷んでしまいます。
ひびが入り、その部分がめくれ上がってくるのです。
住宅ローンを組むと30~35年は返済し続けます。
20年以上の長期間でのメンテナンスはやむを得ないとしても、数年で「フローリング張替え」なんてことは遠慮したいですよね。
この奥様の話は実話です。
建築業者が「お掃除好きの奥様」のライフスタイルを理解した上でしたら、フローリングも違うものを選んでいたでしょう。
木材を削ってしまうほどの掃除好きも、度が超えていると言えなくもありませんが、こんな話もあるということで、お知り置き下さい。