外壁の種類
外壁の素材の種類も多岐に渡ります。
日本では個人趣向に合わせるために、外国では考えられないほど大量に外壁の種類が存在します。
その結果、商品のサイクルが短いことによる、メンテナンス用ストックの問題もあり、10年くらい経った外壁を直す必要が発生した場合でも、メーカーに在庫がないということが頻発しています。
長く住む家ならなおさら、長期に置いて維持することも考慮しつつ、使う部材を選んだほうが良いでしょう。
主だった外壁の種類について説明します。
素材的には窯業系、金属系、タイル系、木質系、樹脂系、5種類の外壁に分けることが出来ます。
日本には世界で一番厳しい消防法が存在し、住宅地における外壁の防火基準についても、ほとんどの住宅地で防火認定品を使用することが法令で定められています。
例えば燃えない素材であっても、「防火認定」を取得していない外壁材については、市街地で使えないこともあります。
例:アルミの外壁材は燃えませんが、消防法の関係で防火認定を取れませんので日本では使えません。そのような現状を見て外国の建材関係者は「What?」となっちゃうみたいです。
それでは、各素材の長所と短所とあわせてご紹介しましょう。
「窯業系」
窯業系の外壁で代表的な物が、セメントをベースに作っているサイディングです。
不燃材で作られるため防火認定がとりやすく、また、安価に製造できるため防火指定のある地域では一般的に多く使われている建材です。
10年未満のサイクルで塗装工事が必要です。
【長所】安くて防火基準を容易に通すことが出来る。
【短所】素材に防水性がないため、定期的な塗装が必要です。塗装の効果が切れますと、凍害を起こしてしまい、修理不可能な状態になるため外壁を全部張り替えることになります。また、重量が重いため古い住宅のリフォームには適さないといえます。
(私の自宅は窯業系サイディングです)
「金属系」
金属系は大きく3種類に分けることが出来ます。
スチール系、アルミ系、ステンレス系の3種類です。
スチール系の長所は軽くて長持ちだという点です。素材的にはガルバリウム鋼板がほとんどで、耐腐食性により、塗装のサイクルは15年以上と言われています。
短所としては薄い鋼板を使用しているため、物をぶつけるとすぐにエクボ状の傷になりやすい点が上げられます。また、屋根から落ちた雪をそのままにしておくと、圧力により波打つように変形することもあります。
「タイル系」
タイル系は湿式工法と乾式工法の2種類があります。
湿式工法は凍害による剥離が発生しやすいため、現在ではほとんど使われておりません。
乾式工法は金属系、窯業系の下地にタイルをはめていく方法で、北海道では主流になる工法です。
タイル部が防水の役割をするため、下地が劣化しづらい構造になっています。
タイルは通常セラミック質になる温度(1,200℃~1,400℃)で焼かれます。
高温で焼かれるため、出来た製品は非常に透水率の低いタイルになります。タイルといっても低い温度で焼かれるものもあり、北海道には向かないものあります。
国内メーカーが生産している部材は、過去の実績があるので大丈夫ですが、輸入品に関しては凍害試験のデータを確認するなどして、品質を確かめる必要があります。
非常に重量が重くなるため、構造的に住宅に負担をかける面もあります。
過重強度的に不足する住宅に使用した場合、建物の狂い、基礎の割れ、外壁の割れなどの弊害が起きる可能性があります。
【長所】美観と質感に優れており、高級感があります。素材の特性により、半永久の耐久性が期待できます。
【短所】コストアップになります。どんな建物にもというわけにはいかず、強度的に耐えられる建物に限定されます。
「木材系」
数千年の歴史のある外壁材。
日本で使用するには多湿のため、2年~3年に一度は塗り替えが必要になります。
塗装のサイクルを長くするために、防腐剤系の塗料を塗る人もいますが、体にとても負担をかける材質が含まれているため、化学物質などに敏感な人にはかえって悪影響がある可能性があります。
メンテナンスが必要なので、「木」に理解のある人にではないとお勧めできません。
【長所】天然素材のやさしい質感は他にはないナチュラルテイストになります。
【短所】消防法の関係でほとんどの住宅地では使用できません。(条件によっては可能な場合もあります)定期的な塗り替えが必要なために、長期的にはコストがかかります。湿気を含みやすい使い方をしてしまうと夏にはわんさかと虫が寄ってきます。
基本的には縦張りで使いましょう。
「樹脂系」
樹脂系外壁材の発祥地は北米になります。
合理性を求めるお国柄が良く現れており、軽量、高耐久、低価格が売りです。
そのままでは日本の消防法の基準を満たさないため、防火認定を取得している下地を張った上で施工しなければいけません。
【長所】軽量、高耐久、低価格。
【短所】デザインが少ない。破損時のメンテナンスが大変。