2008年09月19日

二宮尊徳の言葉~昨日の続き

昨日ご紹介した二宮尊徳の言葉には続きがあります。

「道徳のない経済は罪悪である」

さて、続きの言葉は・・・?


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「経済のない道徳は寝言である。」
経済と道徳の関係について、これ以上はないほど簡潔にまとめています。
道徳観のないお金儲けは罪であり、
経済感覚のない道徳観は寝言であると切って捨てています。
これを掘り下げると、人間の本質を知らされます。


道徳とは何かについて定義するのはとても難しいです。
100人に「道徳って何ですか?」と質問しても、同じ答えは返ってこないでしょう。
百人百様の道徳があって、すんなり出てこないのも厄介なところです。
goo辞典から引用するとこんな意味らしいです。

「ある社会で、人々がそれによって善悪・正邪を判断し、正しく行為するための規範の総体。
法律と違い外的強制力としてではなく、個々人の内面的原理として働くものをいい、
また宗教と異なって超越者との関係ではなく人間相互の関係を規定するもの。」

長い・・・
とてもじゃないけれど覚え切れませんね。
要約すると、人間本来が持っている社会性の本質ではあるようですね。
内面原理として働くものらしいです。


ある社会で・・・というのもクセモノですね。
イスラム教圏とキリスト教圏の常識の違いは、道徳観の違いにもなるのか?
でもこれには異を唱えたいなぁ。
普遍的な道徳って絶対あると思うもの。


ウソをついてはいけない。
だましてはいけない。
傷つけてはいけない。
とか。
そんなの常識だろ、と思っていても最近の食品偽装の問題なんかまさにコレですよね。
自分たちの儲けの為に、ウソをついて、だまして、傷つけています。
こういう最低限の道徳すら守れないのはちょっと理解できないですけどね。


商売の三原則にしても良い位ですね。
「ウソをついてはいけない。常に誠実であること」
「だましてはいけない。常に理解と納得をいただくこと」
「傷つけてはいけない。常に信頼を裏切らない責任を持つこと」
こんな社訓を徹底するだけでも、会社は大いに発展しそうです。


道徳って大人になると忘れちゃうんですよね。
5歳位の子供に聞くのが一番良いです。
質問してみてください。

「ウソをついてもいいですか?」

みんなダメって言いますよ。

「だましてもいいですか?」

これもダメって言うに決まっている。

「人の嫌がることをしてもいいですか?」

これもダメって言うに決まっていますよね。


子供がわかっていることは、本来人間の内面にあるものです。
人間社会の中で出してはいけないエゴだって、内面に備わっているんですね。
それは社会調和の本能と言っても良いでしょう。
ところが大人になるまでに、損得でしか考えない人や、自分のことしか考えない人をたくさん見てしまうんですね。
いつの間にか、本人も気付かないうちに染まってしまうんです。


受刑者に質問するとね。
法律を守らなければならないのは、みんな知っています。
泥棒に「物を盗むのは悪いことですか?」と質問すると、全員「悪いことです」と答える。
じゃあなんでやるねん!と突っ込みたくなりますけど・・・
潜在意識、深層心理が自分でも気付かないうちに染められてしまうとそういうことが起こる。


耐震偽装にしても、食品偽装にしても、
それを決断した社長たちはみんな昔は子供だった。
子供の時に「大人になったら人をだましてお金儲けするんだ」なんて目標を持ってはいなかった。
直接聞いてはいないけど、誰にでもわかることでしょう。
子供はそんな発想はしない。


大人になるまでにいろんな経験をして、いつの間にか変わってしまう。
悪いことだと知っていても、ついつい損得を優先してやってしまう。
現代社会は道徳を蝕む病巣を持っているんじゃないですかね?
何が原因で人間本来が持っている道徳心。
ウソ、だまし、人を傷つけないことができる人間になってしまうのか?
この原因を追究しなければならない時代になっているのではないでしょうか?
そんな風に感じます。


辞典の一節に法との違いが書かれています。
「法と違って外的強制力は持たない」


ある裁判長が言っていました。
一番難しい裁判は「謝罪を求める裁判だ」と。
法的には謝りたくなければ謝らなくてもよいことになっているんですね。
だから、法を使っても謝罪に強制力はない。


法というのは社会性において、最低限の基準です。
法を守っているから、自分には何の落ち度もない、と言い切る人もいるけれど。
道徳的に見て、充分に誠実かどうかの方が重要でしょう。
最低限を守るのではなく、最善を尽くしているかどうか。
その行為が経済的にも人や社会の役に立っていれば経済と道徳の両立は可能。


もちろん、経済のない道徳って今の社会で何の役にも立ちません。
涙を流すような良い話も、人の役に立つ価値観を育てることができなければ自己満足で終わります。
「良い話を聞いた」で終わってしまっては不十分。
それを生かす知恵と同時に経済感覚を持っていること。
200年前も現代も通じることは、普遍的な価値観を満たしているのではないでしょうか。


二宮尊徳は農民出身でしたが、やがて武士に取り立てられて、再建の神様と呼ばれました。
氏は道徳についていろんな例え話をしながら、多くの人を諭していきました。
再建には経済と道徳両方が必要だったことが良くわかります。
経済優先でもダメ。
理想的なキレイ事だけでもダメ。
人間本来の特性を今一度見直して、経済的な努力をしてみてもいいですよね。


社会は人間が集まっているんだから。
人を大切にしない商売がいつまでも繁盛するわけがありません。
言いたいことが全部言えたわけではないけれど。
私のレベルで思いついたことはこの程度。
過去の日本にこれほどの偉人がいたことは誇っても良いでしょう。
経済と道徳。
完璧はないんでしょうけど、追求したいなぁ。


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