2009年01月27日
証拠と論
論より証拠、という言葉は皆さん知っていますよね。
反対の視点も大事なようです。
化学物質が野生生物に与える悪影響について研究している大学教授の言葉が印象に残りました。
「証拠から論を導き出す考え方も大事」
大きくうなづいてしまいました。
化学物質過敏症とか電磁波過敏症。
そこまで行かなくてもアレルギーやアトピー性の各種疾患。
論は確立していないけれども、証拠(現実)はあります。
日本には悪い習慣があって、意見、主張の違いに「証拠を出せ」と要求します。
もちろん何の根拠もない話ではいけませんが、現代科学の限界で証拠を提出するにも限界があります。
例えば、心理学なんか良い例です。
自意識とか心とかの名前で呼ばれる、意識をつかさどるエネルギーがあります。
この宇宙に存在する以上、宇宙のエネルギーの一部と考えるのが当然と思いますが、取り出して見せることができない。
客観できないから、ひとりひとり好き勝手な「心とはこういうものだ」という観念をもってしまい、意見の対立さえ起こっている状態です。
この心という問題に限らず、客観できないものは取り扱いが厄介です。
「それを主張するなら証拠を見せてみろ」という暴力理論におびえずに主張できる人はごく少数です。
暴力理論は言葉の使い方を間違えています。
証拠を見せるのが不可能な場合、論理を尽くすのが現在ではベストなこともあるでしょう。
人は傷つきたくありませんから、人から否定されることを恐れます。
証拠は見せることができない。
だけど実感している。
人の批判がこわくて意見を言うことが難しい。
その結果、問題解決が余計に遅れていることは身の回りにたくさんあります。
家が原因で病気になっている人や、家族の不和で悩んでいる人はたくさんいます。
しかし、家に原因があると気付く人はおそらく100人に1人もいないでしょう。
いざ自分が困った状態になっても、原因に気付く人はそれほど少ないのです。
例えば子供が引きこもりになってしまった場合を考えて見ましょう。
間取りでいうと「個室」にも原因はあります。
嫌だったら家族とでも顔を合わさないでいられる空間。
ワンルームマンションにでも引っ越せば、嫌でも引きこもることができなくなります。
これは極論ですけど、閉じこもることができる部屋を与える長所と短所を理解しておくことは重要です。
引きこもりの状況には「個室」という原因がひとつ見えてきます。
次に心理学的に言うと、自尊心のディスカウントですね。
引きこもりは防御本能的な面も持っています。
傷つくことから逃げたいという心理による行動です。
親御さんのエゴグラムを見ることで危険は予知できます。
夫婦二人とも、断定的で人の意見を聞かない短所が見られるパラメータの場合はさらに危険性が高まるでしょう。
このパラメータは反面信念が強く、正義感に溢れる長所も持っており、短所の影響が出ても本人に自覚がないのが特徴です。
エゴグラムで自己分析すると自覚できるようになるため、他人から言われなくても注意することが出来るようになります。
自尊心を守るために防御に入るタイプの引きこもりを予防するためには、ご夫婦のストレス解消が有効だということが見えてきます。
ストレスが溜まって心のコントロールが難しくなると、短所は出やすくなります。
ストレスは人の長所ではなく、短所を引き出してしまうのです。
ですから、ライフスタイルを反映して、暮らしやすく、深い眠りが得られ、ストレスをリセットしてくれるような住宅を考えることで引きこもりの心配などしなくても良いかもしれなくなるのです。
この二点だけ考慮することで、間取りとご夫婦のストレスの原因に対策した住宅計画が、子供の成長の上でも大事だとわかります。
個室の与え方。
夫婦の短所が出ないようにストレスを上手に解消する仕組み。
たったの二点だけ間取りに反映することだけでも、建築前に大きな安心になるでしょう。
ところが、心理学者と建築学者はこれらのことで連携することはできません。
自分たちの専門分野において「関係が認められない」と感じる先生たちが多いのです。
心理学者は「コミュニケーションとストレス解消の機能を住宅に持たせて欲しい」と思っていても、間取りの作り方や素材の選び方を知りません。
建築学者は工法や素材を知っていても、心理学的な視点で、機能や仕組みを間取りに反映するのは苦手です。
私は仕事で建築を。
プライベートで心理学と道徳に触れてきました。
この10年間の平均睡眠時間は4時間もないと思います。
それほど取り組んでいても、わからないことも多いし、数値的に関連付けできる証拠を見つけることができません。
しかし、間違いなく家族の不和は増えているし、マイホームが原因となって離婚している夫婦もたくさんみてきました。
証拠みせることはできませんが、結果は出ているのです。
それを予防するための論理はあるけれど、広くは認められていません。
昔は囲炉裏に家族が集まって食事をしました。
個室なんてありません。
親が何をしてきたのか、子供が何を考えているのか、話し合い触れ合う場所が家庭の中にはあったのです。
ふるさとを大事にし、親に感謝するのは当たり前。
道徳的で誠実な人間性を育む間取りが日本文化の伝統だったと言えます。
個室化が進むことで精神病が増えているのは「偶然」なのでしょうか?
だからと言って「個室をやめる」ことがさらなるストレスになることも考えられます。
バランスを取りつつ、家族の将来をきちんと考えて間取りを計画する必要があるのです。
本日の記事にも「証拠はない」のがわかりますね。
でも、経験者として理論を説明してみました。
わかる人にはわかるけれど、わからない人には「サブカルチャーのカルト野郎」のたわ言に聞こえることでしょう。
もちろんそんなことなど百も承知です。
わかる人のヒントになれば、それでよいと思いますので、今年は臆せずにどんどん自分の体験をシェアしていきます。
家を建てる目的は「幸せで健康な生活を手に入れるため」なのです。
通勤の利便性も大事。
子育ても大事。
家事も大事。
健康も大事。
いろんな大事のバランスを取るためには、建築学、工学の視点のみで計画するのには無理があります。
生活を科学することで、住みやすい家のイメージはつかめることでしょう。
マイホームによって不幸になる人がいるのは事実。
原因が複合的、相加的、相乗的に影響するため特定するのは不可能。
予防するためには「論理」も必要だと思うのです。
安心を与えてくれる家づくりをしましょうね。
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