2009年03月11日
説明の義務
ありがたいことに最近相談が増えまして、きりきり舞いの毎日です。
相談を受けている中で、住宅業界全般において説明が足りない事実に直面します。
自分が当たり前だと思っている説明でも、やはり省いてはいけないのだ、と感じます。
既にハウスメーカーや他の住宅ビルダーと相談しているお客様の話しを聞いていますと、「仕様の特徴」について説明不足が多いと感じます。
長所については熱心に説明しているようですが、短所については不十分。
不十分どころか、全然触れていないケースも多く、不公平な情報提供で意思決定を迫られているケースも多々見かけます。
完璧な住宅なんかありません。
建材や設備の仕様、断熱材、設備、全てに言えることですが、長所と短所は必ず存在します。
営業マンの説明で良くあるのが長所は説明するけれど、短所を充分に理解させていないこと。
これの原因は二つあります。
ひとつは知っていても教えない。
もうひとつは短所の認識すらない。
実は経験上、営業マンが短所の認識がないために説明できていないケースが95%を超える、と感じています。
要するに販売のプロではあっても建築のプロではない。
知識すらないので説明すらできない、という事実がほとんどであると感じています。
ルポライターを気取って、業界の暗所に光を当てるつもりなんてありません。
でも事実は事実。
あまりにも不勉強な営業マンが多く、適切で公平な情報をお客様に与えることで、意思決定のお手伝いができる人はほとんど見つけることができないのです。
その中で契約を決めたらどうなるか想像つきますよね。
結局、入居前に想定できなかった数々の事実を、入居後次々と発見、体験していくことになります。
大金を投資したマイホーム計画が、そのような結果になってしまったらそれはもう・・・
「知っていたら違う選択をしたのに」と悔やんでももう遅い。
それも深刻な後悔をしかねないような内容もある。
例えば今日の打ち合わせでは。
無落雪の住宅ですが、から松の集成材が構造材に使われています。
集成材の構造材は、濡れると極端に強度の低下が懸念されます。
無落雪の場合、屋根断熱とか、二重屋根とかでとにかく漏水予防が耐久性の高い住宅においては必要な設計思想になります。
30年程度の耐久性なら必要ありませんけど。
50年以上の耐久性を期待したいのであれば、当然、そのような設計配慮が必要になる。
しかし、それらの説明は営業マンから一切受けていないそうです。
2ヶ月程度話はしてきているようですが・・・
「何年その家に住みたいですか?」
という質問の答えによって、それらの設計思想の必要の有無は関係してきます。
30年程度であれば、普通の屋根でも持つと思います。
しかし、50年以上の耐久性を期待するのであれば、漏水に対する配慮も普通の設計では足りない、と考えて対策を織り込んでいきます。
しかし、住宅の設計業務において、それらの配慮ができる人の比率は非常に少ないのが現実です。
一般の人は信じられないかもしれませんが、営業マンと呼ばれる人たちの中ではほぼ皆無。
設計士を名乗る人たちの中でも50人に1人程度じゃないかな、と思います。
事実を知れば知るほど「なんだこの業界は・・・?」と感じることにも慣れた厄年の私。
誠実に、正直に。
良いことも悪いことも全部お客様と共有しながら、家族に何かをしてくれる住宅の提案だけを心がけたいと思います。
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- at 21:53
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