2009年04月25日
土地診断のポイント 北向き編
東西南北どちらの向きの土地であろうと必ず長所と短所があります。
自分たちの求めるライフスタイルとあっていれば、どの向きでも良いと思います。
しかし、ライフスタイルも明確にせずに「南向き神話」にこだわり、間違った方向で家づくりを考えている人も少なくありません。
長所と短所を理解し、自分たちのライフスタイルにあっているかどうかで診断する。
本日は北向きの二回目です。
土地には12種類の用途地域が定められています。
住宅が建てられないのは工業専用地域のみ。
ここは石油コンビナートとか製鉄所とか重工業の専用地域には住宅建築は認められていません。
他にも景観上の制限とか、特殊な地域の決まりによって制限されていることはありますが、日本は個人住宅をどこにでも建てやすい法律になっています。
このシリーズの前提として、一番規制の厳しい第一種低層住居専用地域に当てはめて説明します。
第一種貞操住居専用地域というのは、日照条件、隣地からの後退距離など、日当たり、風通しに配慮して快適な条件で暮らせるように様々な規制がされている用途地域です。
北向きを嫌う人も多いのですが、日本と欧米の考え方の違いがもっともはっきり出る部分です。
なぜなら、欧米では北向きリビングが圧倒的に多く、日本では南向きに居間を作るのが常識です。
根本的に考え方が違います。
北向きにリビングを作ると、窓からの風景は太陽を背にする方向の景色を見ますので、明るい風景が見えます。
また、直射日光での家具の色焼けや、絵画を飾るのが普通の欧米家庭においては絵画の色落ちなどの原因となることもその理由と考えられています。
明るさなんてそんなに必要ないだろう。
明るい時間には外にいるものだ、という説もあります。
日本では南向きにリビングを配置するのが当たり前です。
家族が集う空間を明るく、暖かい陽が入ってくる位置にプランするのに疑いを持つ人はいないでしょう。
この考え方も北向きの土地と併せて考えると、北向きの土地の長所が見えてきます。
玄関は南側に配置すると家の中の明るさをかなり制限します。
これは南向きの土地の宿命。
反面北向きの土地は、日当たりは悪いのですが、その分リビングを中心とした室内空間を南側に配置できるため、住宅内を明るく設計しやすいのです。
玄関、トイレ、お風呂、水周りなど。
日当たりの必要性が少ない部屋を北側に配列し、南側に居室を配置する。
東、南、西と居室を作ることができれば、風通しも良く、明るい住環境を作ることもできます。
また、リビングの南側には裏側の家がありますので、リビングの前を人が通るのが目に付くことはありません。
南向きの土地で、南向きにリビングを配置した場合、全面道路を通る人がストレスの原因になることがあります。
エゴグラムではACのパラメータが関係します。
このストレスの自覚がないまま、特に南向きの角地に家を建てた場合、毎日の人通りで想像していなかったストレスを感じることにもなりかねません。
当社では設計段階でそれらのストレスについて、サービスの中で予見できるようにご案内していますが、まったくそれらのストレスには触れられずに計画が進んでしまうことの方が多いと思われます。
毎日の生活の中で、ストレスにさらされ続けることになりかねませんので、リビングから何が見えて、どのような影響があるかは充分に考えなければならない問題です。
北向きの土地にはそのようなストレスが少ないというメリットもあるのです。
また庭の使い方もプレイベートガーデンを作りやすくなります。
多少雑草のお手入れを忘れてもあまり気になりません。
人目につく南向きの土地では、庭の手入れも重要です。
いつも手入れをする時間を作れる人は南向きの土地でも良いでしょうが、夫婦共に忙しく、庭の手入れも手が行き届かないことがある家庭では、北向きの土地の方が維持が楽である点も挙げられます。
そうして考えると、手入れのいらない庭を造ってしまう方法もありますが、その分の費用も南向きの土地を購入した場合は用意することになります。
南向きの土地は金がかかる、と業界内で言われる所以です。
北向きの土地の長所。
人目を気にしない。
手抜きのできる庭。
明るい室内空間。
毎日気を張っていなくても良いので、人によっては精神衛生上の問題で北向きの土地が合っている人もいるといえます。
人気のない北向きの土地ですが、このように考えると結構良い所もあるのです。
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- at 08:35
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