2010年03月03日
建築請負契約の解約について
年間数件のハウスメーカーとの解約の相談を受けます。
話を聞いていると、ハウスメーカー側の説明不足が随分目立ちます。
「目的に合わない建物」を契約してしまっている。
ハウスメーカーとの解約問題を考えてみます。
消費者保護基本法。
消費者契約法。
この二つの法律において、「契約の目的」が明記されています。
「契約の目的」に適う内容の建物の契約であれば、自己都合の解約として大きなペナルティが課せられます。
「契約の目的」に合わない内容の契約だと明らかになった場合、ペナルティなしもしくは非常に少ない費用負担で解約できることがあります。
消費者基本法には、消費者が商品もしくは提供されるサービスに対して、理解するために学ばなければならないことも盛り込まれています。
基本的には「選んだものの責任」が重いと言えますが、「契約の目的」を相手に伝えているにもかかわらず、目的にかなわない物を目的に適うかのように契約を交わしてしまったものにおいては解約できる可能性が高いといえます。
例えば。
家の中が片付かないから、収納のたくさんある住宅を建てたいという希望があったとします。
ハウスメーカーのには伝えていたのに、持ち物に対して収納が不十分な間取りの住宅の契約を交わしていたとしましょう。
営業マンが「収納は十分確保しています」という説明をしていたならアウト。
不実告知によって、消費者に錯誤させる営業行為があったのが証明できれば解約の対象になります。
ミソは証明できれば、と言う点です。
実際にはこの程度の行き違いで解約が法的に認められるかどうかは確約できません。
基本的な考え方として解約が成立するには下記のような条件が必要です。
◆消費者が明確な目的を伝えている。
◆業者は目的に適うことを説明している。
◆消費者が目的に合わないことに気付き、説明不足について証明し主張する。
これらの一つでも欠ければ、一方的な解約となり、ペナルティを支払う形での契約解除となります。
正当な事由による契約解除の場合は、ほとんど経費は取られませんから。
正当な事由による解約の場合や、不実告知、事実不告知、詐欺のどれかに充当しますので、ハウスメーカーも倫理的に問題があると判断した場合にはすぐに解約に応じるのが一般的です。
一番厄介な問題は、消費者であるオーナーさんが、目的を伝えずに契約を交わしている場合。
これは単純に欲しいから契約した、となりますので、解約に関しては正当な事由を見つけづらい状態になります。
法的には、好き嫌いや自分の勝手で解約を申し出たのと同じ扱いになります。
マイホームコンサルタントでは家を建てる必要性から計画を立てます。
ですから、計画に必ず目的が含まれます。
いえ、目的が先で計画はそれに追随する形でまとまっていきます。
ですから、衝動買いや思いつきで買うことはマイホームコンサルタントではありえないといえます。
しかし、一般的にはあまり考えずにトントンと契約まで進んでしまう例が多いのです。
あれ?ちょっと違うんじゃないか、と感じたところで後の祭り。
営業マンの口車に乗っていることに気付かずに契約しちゃったという人は意外とたくさん存在します。
消費者を保護する法律はありますが、ちゃんと計画を立てて、目的を伝えていない限りその法律自体が機能しません。
最低限知っておかなければならない知識だと思いますが、家を購入する前にこれらの法律を知るために勉強する人はほとんどいないといえます。
また、仮に消費者基本法や消費者契約法に違反していることが明らかになったとしても、解約に応じる応じないは企業の勝手。
裁判を起こせるものなら起こしてみろ、みたいな会社もあります。
裁判になれば1年単位の対応が必要になります。
その間新しい家はどんどん先送りになりますし、ただでさえ狭くて不満のある住宅から新築しようとする人にとっては、ストレスの日々を歩んでいくことになります。
あまりおススメはできません。
というか、できる限り訴訟による解決は避けた方が賢明です。
相談が持ち込まれた事例の内容を考えると、営業マンの対応が本当にお粗末といえます。
説明しなければならないことを、ちゃんと説明できていない。
信頼関係を作れるはずもなく、「知名度が高い会社だと安心だと思って頼んだのに、なんだこの会社は!?」なんて不満が爆発する。
こんな記事を書きやがって迷惑な奴だ、と一部の業者からはうとまれる可能性がありますけれど、もしもあなたがその中の一人だったとしたら、消費者基本法や消費者契約法に準じた説明をしているかどうか自問自答してみてください。
どちらの法律も読んだことすらない人がほとんどでしょう。
注文住宅を発注するオーナーさんも
注文住宅を請け負う建設会社も。
これらの法律はきちんと把握しておく必要があります。
なぜなら、住む人の目的が明確になってない場合、不公平な関係になることが明らかだからです。
その場合は業者が有利。
解約には大きなペナルティが必要になります。
住む人の目的が明確になっている場合。
目的にかなわない建物を作ってはいけない責任が業者に生じます。
その場合は消費者の解約希望が優先される可能性が高いと言えます。
解約に応じてくれない場合、かなりややこしいトラブルになります。
時間もかかります。
その間、解約が完了してもいないのに、他のメーカーで契約を交わして家を建てることもできません。
それは二重契約になり、法的に双方解約を確認していない状態で、他の業者と契約を交わしたことについては消費者側の違法行為になります。
その部分だけを取り上げた場合、分が悪くなります。
最悪の場合は裁判に持ち込まれることも想定しなければいけません。
不信がつのり、解約を考える場合にはそういうことも考えて行動しなければいけません。
短絡的に、もしくは、相手の落ち度だけに焦点を絞って「自分たちに過失はないのだから解約してもらえるでしょ」と簡単に考えてはいけません。
消費者にも契約を交わした相応の責任はあるのです。
過去には数件の解約サポートをしたことがあります。
しかし、それらはハウスメーカー側の説明不足による不利益が明らかであり、悪質だと認められる場合のみお手伝いしました。
解約するというのはどちらにとっても残念な結果です。
そういう関係にならないように、消費者側もハウスメーカー側も最大限の努力はすべきでしょう。
消費者は発注する責任とそれに見合う知識を身につける。
業者は生涯を左右する消費者の決断に対して、説明不足がないのは最低限のマナーとして住む人のことを思いやらなくてはいけません。
良い関係を築くためには互いの努力は必要なのです。
解約を検討している人はメールでご相談ください。
サポートできる内容や料金は別途相談させていただきます。
業者側の説明不足が悪質であると判断できる場合のみ、お手伝いさせていただくことがあります。
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- at 15:04
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