2010年07月29日

久しぶりの大迷惑物件

昨日、業者会員さんから見せてもらいました写真。

リフォームの現場の写真なんですが・・・

一戸建て住宅の全面改修工事。

行政の紹介で地域の工務店を紹介するというサービスで行った物件です。

粗悪な工事と言っても、部分的な物が多いのですが。

なんと、その物件。

全てにおいてNGの百貨店状態。

久しぶりの衝撃を受けました。


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聞いたところをそのまま伝えますと。

見せてもらった画像は、その会社自身が撮った物でして。

「ほら、ちゃんとやってるだろ」

と説明するために持ってきた物らしいのですが・・・

何かな何までダメだらけ。

まともな住宅を欠陥住宅にしてしまう改修工事を行っています。


「素人だってそんなことしないぞ」

という内容の連発。

大クレームになっており、訴訟まで発展する可能性があるとのことでしたが。

お客様の心情を察するに気の毒でしょうがないとしか言えません。


その会社は一昨年倒産したある会社の残党が集まった会社です。

マイホームコンサルタントでも別物件で裁判がらみで縁があったいわく付きの会社でもあります。

その会社名を「Z」としましょう。

当時Zは原告側の証人として関わっていました。

最終的には裁判内で「Zの提出した資料には根拠がない」として証拠不採用と判断されましたが、被害者であるオーナーを被告扱いする側についたことといい、倫理観のない方針は目立っていた会社です。

図らずも今回また縁があり、その無軌道ぶりを見ることとなりました。


例えば、防水テープの張り方には順序があります。

窓周りを張る時には下から張って、横、上部と順番に張り上げて水がしみこまないように配慮するのが通常です。

もちろん、サッシの羽根と壁(防水シート)の隙間をふさぎます。

ところがその物件ではサッシの羽根に巻いているだけで、壁とサッシの隙間をふさぐような張り方をしていません。

サッシの一部にテープを張っただけですので、防水には一切効果がない状態です。

・・・・・・

絶句モノです。


なぜそんな状態で張ったのかの理由を探すには通常使わない脳の領域を動かすくらいの想像力が必要になります。

一生懸命考えたのですが、こんなことがあったのかもしれません。


現場監督 「おい、窓の周りに防水テープ張っておけよ」

大工 「はい、わかりました」

大工 (周りに張るってこういうことで良いんだよな)

窓をつける前に、周囲の羽根をぐるりと回すように張ってしまった。

その後、窓を取り付ける。

現場を知っていると落語みたいです。


文章で説明するのは難しいのですが、窓を取り付ける位置にマグサを回して、窓開口部の枠を作ります。

そこに窓の羽根部分を打ちつけます。

タイベックという防水シートを壁一面に張りますので、張った後に隙間ができないように、窓とタイベックの間をふさぐ形で防水テープを張ります。

一般的な樹脂サッシであれば、この手順で躯体に水が浸入するのを防ぎます。

それがなぜか窓の周りをぐるりと一周する形で羽根の部分に張り付けているだけなのです。

まったく機能を果たさない張り方です。

素人だって気の効く人なら見ただけでわかる理屈なんですが。

訳のわからん張り方をしていました。


問題はそれだけではありません。

全ての工事項目において、何かしらあり得ない工事を見つけることができます。

社員研修で「何が悪いか見つけてみろ」と題材にできる写真ばかりが続きます。

Zはその写真を「ちゃんとやっている証明」のために提出してきたことに再度触れておきます。

何から何までメチャクチャなんですね。


最初話を聞いた時には「そんなわけないでしょ」と内心思いました。


そう思った私が甘かったです。

現実はたびたび私の想像を超えた形で現れます。

何が起きても動じない心を作ることも大事ですが。

いやいや、今回はそういう問題じゃありませんね。

一応、会員用の掲示板にはZの実名をあげておきます。

リスク回避にお役立て下さい。


品質の高いリフォーム工事は、一番難しい技術を要します。

なぜなら、他人が作って時間がたって変形したものをまともに直すものですから。

場合によっては骨組みだけにして、ジャッキで形を修正したうえで直すことだってあります。

木造住宅は建築後に水平と垂直が狂います。

度合いの差こそあれ、必ずゆるやかな変形が発生します。

リフォームで使う建材は新品です。

変形した部位に例え同じ規格の建材をあてがっても、新品の建材はそのまま納まりません。

本来納まらないモノを納め、全体で違和感のない仕上がりにする技術が必要です。

この技術は建設会社全てが持っている訳ではなく、建設会社が100あれば5社位がそこそこまともなことができるかな、という比率だと個人的には見ています。

大げさな数値ではありません。

その位難しいものだと思ってください。

それなのに、営業段階ではどの会社も「うちはちゃんとやりますよ、技術が自慢です」とハンコで押したように同じトークが出てきます。

消費者には見極めがつかないのはやむを得ないと言えます。


今回の問題は行政の外郭団体として市民の建築の相談に応じるサービスを提供している組織が紹介したということが最大のポイントです。

行政、もしくは準行政が主体となったこのようなサービスは、業者の線引きが難しく、玉石混合になってしまいます。

要するに法的にいろんな基準を満たしていれば登録できてしまう、ということです。

倫理観、技術、オーナーが一番求めている部分については高いハードルを設けられないという欠点があります。

そんなこともあって、民間主導の任意団体「マイホームコンサルタント」を立ち上げた訳なんですけれども。

うちはハードルが高すぎて、あまり登録業者が増えないという難点もあります。


良心的に、倫理的に、ということでは他にないサービスを提供できますので、ご関心のある人はお尋ねくださいね。


今回の問題は建物だけではなく、オーナーの心に与えた影響を察すると想像できないほど深い問題がいろいろと出てくるトラブルです。

実はここで書けないことも多々ありまして、それはあまりにも社会常識から外れているというか、証明されれば刑事事件になる可能性もあることから、記事の内容にふさわしくないと思い書きませんでした。

昨日の記事で「経営者の理念を見極める」ことをおススメしましたが、リフォームにおいても同様です。

建設工事にはその会社の社長の人格が現れます。

営業マンのトークだけを信じるのではなく、そういう根本的な部分を観察しないと間違いが起きる可能性があります。

十分に注意しましょうね。


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