2013年05月02日

子供部屋は個室が良いのか?

子育て世代が多いのでどうしても家づくりの話の中で子供の育て方の話題が出ます。

子思いの親心はありがたいな、と感心しつつも、お客様には共通点も見受けられます。

「どうしたらいいんだろう?」と迷われる部分が必ずあるんです。

ご参考までに個室について少々語りたいと思います。

複数の兄弟がいる、もしくは将来的に想定しているご家庭では大きくつなげた子供部屋を将来的に間仕切りたいと考えている人も多いです。

人格形成上の個室のデメリットについて説明しておきます。

個室にすることで、「自分の物」というエゴは確立しやすくなります。
テリトリーをつくることで、自分のアイデンティティが強くなるとも言えます。
これはそのエリアにいる間は、家庭の制約、社会のルールから外れた錯覚を起こし易くなります。
ようするに自分の部屋では思い切り我がまま、したい放題になりやすくなる、ということ。

これは自立心が生まれて自己管理ができるようになれば問題ないのですが、人格形成以前の状態では、多くの場合自分の欲求を管理することが難しく、我がままを助長する個性が出易くなるとも言えます。

半面、大部屋で生活していれば、よくも悪くも人と関わらなければいけません。
気に入らないことがあれば相手にそれを伝えなくてはいけませんし、助けて欲しいことがあればその要求もすることになります。
要するにコミュニケーションの基本である、相手に自分の要求を伝える、相手の要求を確認する、という基礎につながります。

半面個室にすることで、他からの刺激を遠ざけ、自分の内省を行ったり、気分を落ち着かせるのに有効な面もありますので、一概に個室でも悪いことばかりではない、ということも事実です。

実際には親とのかかわり合い方や、言葉の掛け方、言葉の内容によっても自尊心の確立と、それを基礎にした自立心が芽生える時期は変わります。

親が子供を非自己として敬意を忘れなければ個室でも大部屋でも関係ないのですが、母親が子供の個性もアイデンティティの一部にしている場合は厄介です。
大体子供は個性的な育ち方をします。
多くの場合、親に取って好ましくない一面を持った成長を果たす、といえばわかるかな?

子供といえども一人の人格。
人間教育は親が学ばなければならないテーマです。
ペットのしつけ同様に、自分の思い通りを押し付けると、反動は必ずおきます。
ニートと呼ばれる社会になかなか適合できない人は150万人程度いるだろうと言われています。
その原因の一つに「早すぎる個室」もしくは「子供は非自己である」理解に基づいた接し方が大きく影響していると私は感じています。

個室が必ずしも悪い訳ではないのですが、与え方、使い方、接し方を間違えると悪影響を与えてしまうことも忘れずに。

どういう人間に育って欲しいのかを良く考えて、人間教育の場としてふさわしい間取りに、その思想を反映させる技術として建築心理学は応用できます。

大部屋のデメリットはまた別の機会に触れましょう。


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